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緑内障の治療

緑内障の治療について

緑内障の治療の最大目標は「今ある視野を守る」ことです。
緑内障は視神経が障害され徐々に視野が欠けていき失明に至るのですが、現在の医学では一度障害された神経は再生することができません。
ですから今ある視神経がこれ以上障害されないようにすることで視野の欠損が広がらないように治療を行います。
視神経の障害は眼圧を低下させることで進行を遅らせることができるため、緑内障の治療では眼圧をコントロールすることが大きな柱になります。

眼圧のコントロールについて

大前提としては眼圧を低下させることが目的ですが、眼圧は目を球体に保つための重要な要素ですのでむやみに下げれば良いというわけではありません。

一般に眼圧は10~20mmHgが正常範囲と言われていますが、眼圧は個人差が大きいため正常範囲内に収まっていれば良いというものでもありません。正常眼圧緑内障と言う眼圧が正常範囲内であっても視神経に障害が出る場合もあります。

緑内障の治療は症状と状態に応じて眼圧の目標値を定め治療を行い、眼圧や視野の状況等を検査しながら一生涯に渡って眼圧の管理を続けていきます。
眼圧は日内変動と言って1日の中でも変化するため、症状が軽度で早期に眼圧の低下を始めなくとも良い場合は日を変えて何度か眼圧を測定し複数の検査結果からその方のベース眼圧を測定し目標眼圧を定めます。

早期の眼圧低下が必要と判断される場合は現在の眼圧から目標眼圧を定め眼圧を低下させるための治療を開始します。

眼圧の下げ方

眼圧を下げる方法としては

  • 点眼
  • 内服
  • レーザー手術
  • 手術

があります。

基本的に眼圧を低下させるためには点眼が第一選択となります。
点眼を継続的に使用していただき眼圧をコントロールできるかどうかを確認します。
効果が十分では無い場合は点眼の種類や用法(点眼回数)を変更・増加します。点眼は人によって合う合わないがあるため、処方した点眼が合わない場合も種類を変更します。
点眼だけでは眼圧がコントロールできない場合は内服薬を処方する場合もあります。

点眼や内服でも眼圧をコントロールできない場合はレーザー手術を検討します。
レーザー手術は房水が排出しやすくなるように排出路にレーザーを照射する治療法で、日帰りで行うことができます。

薬による治療、レーザー手術でも症状のコントロールができない場合は手術を検討します。
手術は房水の排出を促すために流れの抵抗が強い部分を切除する手術や、房水が流れる排出路をつくる手術があります。

また、目の構造上房水の排出路(隅角)が狭い方は白内障手術を行うことで排出路が広くなり眼圧が低下します。